出汁が命の小料理屋「粋季 ikki」で一杯【豊田市】
- 2017.11.30
- 豊田市内
とある女性からこんなメールが届いた。
「寒くなりお酒の美味しい季節、ご一緒して頂けますか?」と。
こんなメールを貰えば喜び勇んで飲みに行くところだが、彼女のことは前から知ってはいても二人で飲んだことが無い。
そんな彼女に少し前に出会い、それでそんなメールが来たのだろうけど、それにしても思い切ったメールだ。
イマドキの草食系男子だと、女性を食事に誘って断られたら恥ずかしいからと、自分から誘うことも出来ない軟弱ぶり。
そんな軟弱な草食系男子に比べて彼女のメールは大胆で、その勇気に感服。
彼女もそれなりに逡巡もしたのだろうが、「やるときゃやるさ」ということを、草食系の男子も見習ったらと思う。
そんな彼女の勇気に応えないのでは、男として失格。
後先を考えず即断即決で「了解」とメールを返したが、ちょっと無謀だったかも。
とは言え今さら「No」とも言えないから、和食が好きという彼女に合わせて、選んだ店は「粋季 ikki 」。
ここのマスターは、出汁を効かせた火の入った料理を得意としているので、和食は好きでも刺し身がダメという彼女の希望に沿った料理を頼めるからだ。
時間ぴったりに着いたら、彼女の方が先着していて恐縮。
取り敢えずビールで乾杯。
彼女は日本酒が好きなのだが、先ずはビールから。
ビールというと生ビールが順当なとこだけど、彼女は瓶ビールをご所望。
で、ハートランド。
注いだり注がれたりするのが好きなのだそうだ。
初めの一品。
鯛とあん肝を最中で包んだもの。
和食の料理で ”モナカ” が出されたのは初めてで、食べるのも初めて。
素人では考えもつかない料理で、さすがプロ。
料理は味わうものであると同時に、見て楽しむものでもあるのを感じさせてくれる。
お次の料理はカキのフリッター。
出汁で味わうフリッターだったけど、三河の我々には少し味が薄く感じられたので醤油をもらったが、ちょっと邪道だったかも。
カキ自体は大きなカキで美味しかったけど、個人的には単純な牡蠣の天ぷらか牡蠣フライのほうが良かったかも。
因みに今日の料理は、刺し身と肉無しのコースで頼んである。
そろそろお酒にチェンジ。
マスターから四合ボトルでどうですかと勧められる。
彼女と二人なら四合ぐらいは軽くイケるだろうけど、ここは自重して一合づつ頼むことにした。
新潟の吉乃川からいってみる。
サラッとした吟醸系のお酒で、彼女からもとても飲みやすいし美味しいとのこと。
引っかかりのないお酒なので、いくらでも飲めてしまう。
山芋をベースにして、太刀魚?を盛ったもの。
出汁で味わうのだけど、上品な味に仕上がっている。
彼女からこの店の料理がとても美味しいとのことで、ご同慶の至り。
焼き白子。
焼き白子に乗せられている薄焼きせんべいのパリッとした食感との組み合わせが、新鮮な感覚を味あわせてくれて楽しい。
味は多分ポン酢だと思うけど、もしかすると果物由来の酢かもしれない。
高級なひと品だ。
二杯目のお酒。
銘柄は忘れてしまったが、ボディーのしっかりとした芳醇なお酒だった。
この辺りから会話も絶好調で、彼女の話す男と女の思う恋愛の違いの話が面白かった。
と言うより、とても興味深い話しで含蓄がある。
例えば ”男の所有欲と女の独占欲” についてなど、これは一つの恋愛論で、論文にもなりそうな味のある話。
いずれ機会があればご紹介したいと思う。
気が付けば店内はほぼ満席。
カウンター席は6席しかないが、私以外は女性オンリーという珍しい状態。
ランチならイザ知らず、この手の飲む店のカウンター席が女性で占められているのは珍しい光景。
この店の雰囲気と料理が、女性に受けるということだろうか。
そんな料理を作ってくれているのがこの人。
雰囲気を持った料理人だ。
ワタリガニのナンチャラ。
ほぐしたワタリガニの蟹身を山芋?で包んだもの。
これも出汁で味わうのだが、この店は出汁が決め手なのだ。
桜えびのかき揚げ。
この料理にはビールが合うかも。
余り食べていないようだけど、結構お腹が膨れてきた。
締めには鰻と卵でとじた温かい麺(素麺?)が出された。
締めの食事としてはかなりの豪華版で、彼女も美味しかったとのこと。
結構な量があったけど、彼女も完食。
今日のコース料理は3,500円か4,000円のコースだと思うけど、内容から言えばかなりのバーゲンプライス。
因みに単品のメニューがこちら。
単品とコースの料理ではひと品の量が違うかもしれないけど、それでもコースの料理は値打ちに感じた。
⇒ 小料理「粋季」食べログ
久しぶりの粋季の料理はやはり美味しかった。
彼女も満足そうで何より。
ごちそう様でした、また寄らせてもらいます。
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