干瓢巻がこんなに旨い鮨だったとは「鮨 よし田」【豊田市】
- 2018.08.23
- 豊田市内
今日は珍しく ”鉄ちゃん”。
豊田市の保見町にある鮨屋へ行くため、愛知環状鉄道の電車なのだ。
某小料理屋のママが、ブログに書いてある鮨屋「よし田」へ行きたいとのことで、付き合った次第。
保見町は田んぼが広がる農村地帯だけど、住宅公団が開発した団地や分譲地もあり、ベッドタウンとして開発された所でもある。
それに浅田真央ちゃんやハンマー投げの室伏選手の母校中京大学もあるから、住んでいる人は多いのかも知れないが、雰囲気は農村地帯のままだ。
店の前には田んぼが広がり、それに愛知環状鉄道のガード下なので、鮨屋があるとは思えない立地。
だけどこの店の鮨が旨いのだ。
店はカウンターと小上がりの二卓だけという、コンパクトなもの。
鮨屋は小さい店の方が旨いと思うから、この程度の規模がいい。
鮨はカウンターでサッと摘むのが上等な食べ方で、マスター(板さん)が相手が出来る人数は限られる。
何十人も入れる大きな店では、それが出来ないからね。
安城の「巻の禅」は8席しかないし、名古屋・新栄の「立喰 とんぼ」は僅か7席しかない。
そこまで小さい店だと経営的に大丈夫かと心配になるが、旨い鮨を出すにはやはり大きな店では難しいのだと思う。
座ると同時にスマホの電話が鳴り、いきなりの中座で失礼。
初手から慌ただしかったけど、カンパイだ。
ク~ッ、ビールが旨い。
今日は残暑が厳しかったから、余計に旨い。
マスターの何からいきましょう?との問に、おまかせでお願いする。
この店では「おまかせ握り」がベストチョイス。
値段が書いてないから不安かもしれないが、常識的な金額なので心配はいらない。
聞けば教えてくれると思うけど、女性と来ていきなりお金の話も無粋だから、ここはやせ我慢してでもスルーしたい。
突き出しは切り昆布?の和え物。
とても柔らかな食感だったから、もしかすると芽株だったかもしれないが、鮨屋さんらしい突き出しで美味しい。
画像を撮る前に摘んでしまい、恐縮。
ビールをグイグイと飲んで、早くも二本目。
最初の握りは玉子焼きとイカの握り。
玉子は撮ったけど、イカの握りは撮り忘れてしまった。
玉子焼きはもちろん自家製。
最近は玉子を自前で焼く鮨屋が減ったようだけど、自前で焼くのは鮨屋の矜持なのでは。
時短だ効率だ利益だと言って、手間を掛けずに業務用の半製品や冷凍物を使うのは、手抜きに思える。
旨いものを出すためには手間を惜しまないのがプロと思うが、私の考え方が時代錯誤か。
手間を掛けず、効率と利潤を徹底的に追求したのが回転寿司。
それと同じ思考ではなく、本来の旨い鮨を出せばそれに応える客は必ずいる。
現に今夜も「よし田」は予約で満席。
お盆の連休明け、しかも平日の夜なのでガラガラかと思いきや満席なのは、やはり旨い鮨を求めている客がいるという証拠。
そういう客は全体から見れば少ないかも知れないが、決して裏切らない客なので、これからも頑張って欲しい。
鮨屋が回転寿司ばかりになってしまっては面白くないからネ。
天使の海老。
生の車海老で、究極的に旨い。
ワタクシ生の車海老でもピクピクしているのはダメで、この店のように動かないエビだと嬉しい。
ママもエビが甘いとのこと。
確かにこの店のエビ握りは旨いのだ。
マグロ。
上品で上質な赤身のマグロで、濃密な味。
画像でお気づきだと思うが、この店は江戸前の握りなのでノゾキは要らない。
それとシャリが小さいので、摘みながら飲める。
シャリの大きい鮨はご飯だ。
コハダ。
江戸前を代表する握りで、柔らかくて美味しい。
コハダは締め方で味が大きく左右するから、寿司職人の腕の見せどころ。
ナントカ鯛。
三重の伊勢志摩で今しか獲れない鯛らしいけど、名前は忘れてしまった。
身が締まった鯛で味が濃い。
鯛の握りは味的には大したものではないけど、これは別格の旨さ。
ママから美味しくていい店ねとのことで、ご同慶の至り。
こんな美味しい鮨が出れば、日本酒が飲みたくなるのは自明の理。
さっそく日本酒をお願いした。
銘柄は八海山の純米吟醸。
この店ではお酒は八海山の一択なのが残念だけど、日本酒を飲む人が少ない現状からすれば仕方のないところか。
穴子。
軽く焼かれた焼き穴子の握り。
ホクッとして美味しい。
シャコ。
最近はシャコも高級になってしまい、こんな大きなシャコは普通の魚屋では手に入らなくなってしまった。
煮アワビの握り。
とても柔らかいけど身がシッカリとしたアワビで、高級な握り。
美味しいに決まってます。
中トロ。
赤身のマグロかと思って食べたら、これが中トロ。
全然しつこくない上品なトロで、溶けてしまいそうだけど旨味が詰まっている。
マスターに旨いトロだねと言えば、いいトロでしょうと、とても嬉しそう。
この辺りのキャッチボールが出来るのがカウンター席のいい所で、客とマスターの波長が合うのが嬉しい。
イクラ。
イクラの軍艦で、イクラも美味しいいけど巻いてある海苔が美味しい。
お次も軍艦で、マグロの中落ち?の軍艦。
巻けばトロ鉄火になりそうな味わい。
おまかせの〆は鉄火とお新香の細巻き。
〆にふさわしい巻物でこれでオシマイだけど、ママに聞けばまだいけるという。
ネタケースに蟹身がドンとあったので、私の好きなカニのマヨネーズ巻きをお願いしてみた。
マスターに「子供っぽい鮨で恐縮」と頼んだけど、マスターは私も好きですよとのこと。
時々自分用にサラダ巻きも作ってますからとのことで、次回はサラダ巻きも頼んでみたくなった。
蟹身タップリのカニマヨ巻き。
これが美味しいのだ。
そろそろ締めにしようかということで、例によって〆に干瓢巻を頼んだ。
サッと巻かれた干瓢巻がこちら。
食べたらコレが抜群に旨い。
ワサビを効かせて巻かれていて、これが本当に旨くてビックリ。
ママも干瓢巻がこんなに美味しいものとは、と絶句している。
私もあちこちで干瓢巻を食べてきたけど、この干瓢巻が間違いなく一番旨い。
それほどに美味しい干瓢巻だったのだ。
締めの味噌汁。
エビの出汁に合わせた薄めの味噌汁で、これもとても美味しかった。
これでお会計一万二千円弱。
ビールとお酒がそれぞれ二本、追加のカニマヨ巻きと干瓢巻もそれぞれ二本加えての勘定なので、お値打ちなのでは。
帰りの電車の中でママと「おまかせ握り」は一体幾らなのかと推計してみたけど、三千円ぐらいにしかならない。
あの内容の握り寿司が三千円程度というのは、驚くほどのバーゲンプライス。
この店が満席になるのも納得だ。
⇒ 鮨処 よし田 (食べログ)
電車に乗ってでも出かける価値のある鮨屋で、美味しかった。
ママに一番美味しかった鮨は?と聞けば、「干瓢巻」と言う。
私もそうだと言えば、二人で大笑い。
それほどあの干瓢巻はインパクトがあったのだ。
美味しかった、ごちそう様でした。
またお願いします。
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