懐かしさと安らぎを覚える伝統の味「朴葉寿司」

懐かしさと安らぎを覚える伝統の味「朴葉寿司」

 

奥殿の友人に、朴葉ほおば寿司をもらった。

朴葉寿司と言えば奈良や飛騨高山のものが有名なので、お土産?と聞けばそうではないと。

友人の実家が豊田市の小原おばら(旧小原村)にあり、実家で作ってきたものとか。

 

これがその朴葉寿司で、朴の木の枝と葉っぱに包まれていて、奈良の押し寿司タイプのものとは明らかに違う。

朴葉寿司が豊田市の小原にもあることを、この歳になって初めて知った。

長年地元に住んでいても、知らないことはあるのだ。

 

ちょうど昼時なので、さっそく頂戴することに。

包みを開ければ、ちらし寿司を握ったものが現れた。

奈良のしめ鯖やシャケマスかも)を押した寿司とも違うし、飛騨高山の漬物を包んだものとも違うが、地域によって、また家によっても作り方に違いがあるのだろう。

 

一緒に盛ってある筍は破竹はちく(淡竹?)で、これも貰い物。

たくさん採れたからと言われて貰ったものだけど、来年は採りにいきたい。

やったことのないタケノコ刈りをやってみたいのだ。

 

もらった淡竹がこれ。

淡竹は掘って採るのではなく、地上に出たものを刈り取るらしいので、素人の私でも何とかなりそうだからね。

 

それより朴葉寿司だけど、これが美味しい。

酢飯に錦糸卵と紅生姜をあしらった素朴なものだけど、これがなぜか懐かしさを覚える味。

 

聞くところによれば、小原では端午の節句(旧暦、今の6月頃)のお祝いに、朴葉寿司を作るとか。

食べるものが貧しく、お菓子なども滅多に出ない江戸や明治の時代は、お正月のお節料理のように、節目ごとの料理がご馳走だったのだ。

 

朴葉寿司もそんな季節のご馳走の一つで、味も作り方もその家、地域で代々受け継がれてきたものかと。

この朴葉寿司には長く受け継がれてきた味が詰まっていて、それが懐かしさと安らぎを与えてくれるのでは。

 

結構な大きさの朴葉寿司だけど、美味しくてお代わり。

素朴な食材で作った朴葉寿司だけど、美味しくて飽きない。

 

昔の人達にとってもご馳走だったのだろうが、今の私にとってもご馳走なのだ。

思わぬものを頂戴し、休日の昼ご飯が大ご馳走になった。

我々が思うよりも、昔の人たちは意外に美味しいものを味わっていたのかも。

 

そんなことを思わせてくれた朴葉寿司で、ごちそう様でした。

しまった、いま思えば朴葉寿司で一杯にすればよかったか。

イマサラだけどね。

 

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