「風の森」は私の好きなジューシーなお酒だった【自宅】
- 2018.08.29
- 家飲み/家食べ
皆さんから頂いた ”お恵み” の品のお酒。
頂いたのに飲まなければ申し訳ないということで、「小谷錦」に続いて今夜は「風の森」でいったみた。
これがその「風の森」で、初めてのお酒。
産地は奈良県御所市。
奈良県と言えば日本酒発祥の地。
詳しくは知らないけど、日本酒は室町時代に奈良のお寺で作られたのがルーツとか。
そんな歴史的な背景のある奈良のお酒なので、期待して開けてみた。
封にはこんな注意書きがある。
炭酸ガスが溶け込んでいると書いてあるから、微発泡しているのかも。
慎重に開栓すれば、シュポッという小気味良い音とともに開いた。
ラベルには「超低温で長期発酵させた」とある。
酒米を発酵させると温度が上がるが、温度が上がると余計に発酵しやすくなり、そのため発酵が進み過ぎて不味くなる(酢のようになってしまう)。
お酒はゆっくりと発酵させた方が旨い酒になる。
そのため昔の酒蔵では、温度が上がってしまいそうなときには、桶の回りに雪を詰めて温度を下げていた。
それを「酵母を叩く」とか「酵母をいじめる」というのだが、発酵が進み過ぎないようにゆっくりと発酵させることだ。
そうすることで吟醸香のあるフルーティーな旨いお酒が出来るのだが、その温度を管理するのが杜氏の重要な仕事。
今は冷蔵設備があるから雪で温度を下げることはないだろうが、昔は冷蔵設備も温度計もないので、杜氏が経験と勘を頼りに温度管理をしていたのだ。
新潟や長野、岩手や山形などの寒い地方の酒が旨いのはそういう理由からで、単に米がいいとか水がいいから酒が旨いということではない。
話が前後してしまったけど、そんな美味しいお酒に合わせてくれた料理がこれ。
メンチカツをメインに鶏わさやオニオンスライスなどで、野菜炒めは残り物をチンしたもの。
メンチカツがメインだからということではないけど、初めの一杯はやっぱりビール。
ウ~ン、いつ飲んでも初めの一杯は旨いね。
今日のチキンカツは揚がり具合がちょうど良かったのか、特に美味しい。
ジューシーな仕上がりで、火が通るか通らないかのギリギリのところが一番旨いけど、それを見極めるのは至難のワザ。
天ぷら屋の天ぷらが旨いのは素材の良さもあるだろうけど、微妙な火の入れ方が上手いのもあると思う。
この辺りはやはり経験がモノを言う世界で、いくらレシピに書いてある通りにやっても、プロのようには出来ないところだ。
ビールで禊が済めば、いよいよ「風の森」の出番。
やはり微発泡しているようで、グラスに注げば炭酸ガスの泡が付いている。
一口飲めばこれが旨い。
酸味の効いたフレッシュ感たっぷりの飲み味で、とても軽い感じ。
微発泡しているから余計に爽やかに感じるのだろうけど、ちゃんとコクと深みもある。
歴史的な背景がある奈良のお酒なので、伝統的なお酒かと思ったがそうではなく、今風の飲み味でとても旨い。
かなり旨いお酒で、奥殿はとても気に入ったとのこと。
フルーティーな上に微発泡しているからスパークリングワインのようなイメージで、女性にも受けがいいと思う。
オニオンスライスもお酒に良く合う。
出汁醤油にごま油をかけてみたけど、ごまの風味が効いて美味しい。
「風の森」が美味しくて、お酒が止まらない。
それに鶏わさもピッタリのツマミで、ますます飲んでしまう。
四合瓶を飲み切りそうなので自制して抑えたが、それでも三合は飲んでしまった。
放っとけば飲み干していただろうけど、それほど美味しいお酒だったのだ。
こんな美味しいお酒を届けて頂き、深謝申し上げる次第。
今夜も美味しかった、ごちそう様でした。
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