モヤシだけで作ったシンプルな「焼きそば」
- 2021.04.01
- 家飲み/家食べ
春になると食べ物が美味しくなる気がする。
毎日のように食べているトマトやレタスなども、ピカピカしてくるのだ。
この日の朝ごはんにもトマトとレタスが並んでいたけど、冬に比べて色が鮮やかに。
食べても美味しく、甘いとさえ感じる。
春になって、陽の光をタップリと浴びるからだろうか。
そんな春を告げる食材のひとつにアサリがある。
以前は三河湾でもたくさん採れて、タップリとした磯の香りを感じて美味しかったもの。
それが近年は極端な不漁で、潮干狩りが中止になった年もあったほど。
その影響は今も続いているようで、潮干狩りに行ってきたと言う話も聞かなくなってしまった。
スーパーに行けばアサリは売っているけど、ソソられるものがない。
スーパーに並んでいるアサリはパックに入れられていて、活きというか鮮度はお話にならない。
当然、磯の香りなんて期待できない。
専門店なら活きた上等なアサリもあるだろうけど、値も高い。
スーパーでは値段が優先するから、そこまで上等なアサリは置かない、というか置けないのだ。
それでも年に一度ぐらいはアサリが食べたいということで、スーパーのアサリを買ってきてもらった。
それを中華スープのアサリ汁にしてもらったのがコレ。
モノは九州・熊本産のアサリで、潮の香りはやはり飛んでしまっている。
身の入りもそれなりで、アサリを食べると言うよりアサリのスープを飲む感覚。
実際、身を食べるよりアサリの中華スープの方が美味しかった。
熊本のアサリは貝殻の色が茶褐色。
それに対して三河湾で採れるアサリは黒褐色で、見ただけで産地の違いが分かる。
本当かどうか確かではないけど、貝殻の色は貝が育つ海の色の違いによるものとか。
中国産のアサリが薄い茶褐色の色をしているのは、中国産アサリの産地が黄海に面しているため。
”黄海” と書く通り、黄河や揚子江が運ぶ黄土高原の土のため、海に黄色の土が溜まるからだ。
日本でも ”黄砂” として飛んでくることもある黄土高原の土が、何千キロも河を下って海に注ぐのだけど、そのためそこで育つアサリも薄い茶褐色になるという。
熊本のアサリも中国産と同じ色をしているけど、もしかすると中国の稚貝を輸入し、それを放流して育てたものかもしれない。
これが ”畜養” というものだけど、日本のアサリが不漁になってしまい、今は輸入した稚貝を放流することが当たり前になっているらしい。
三河湾の幡豆の潮干狩りで、クーラーボックスが満タンになるほどアサリが採れるなんてことは、もうないのかも。
採ってきたアサリを鉄板の上で焼くだけで食べる、あの潮の香りタップリの味は忘れられない。
ホントに美味しかったのだ。
そんな話をしながらのイッパイも済んで、ご飯にしてもらった。
今日はご飯ではなく、焼きそば。
なぜか焼きそばが食べたくなったのだけど、肉とか野菜を入れた焼きそばではなく、モヤシだけで作ったシンプルな焼きそばが食べたくなったのだ。
ここで肝心なのは、モヤシに火を入れ過ぎないこと。
モヤシのシャキッとした食感が残るぐらいの、浅い火入れで作ったのがこれ。
これが美味しい。
使っているのはマルちゃんの焼きそばだけど、家で焼きそばといえばこれがレギュラー。
美味い、早い、安いで、インスタントとしては上々の味。
それにモヤシだけを足して作る、このシンプルな焼きそばが好きだ。
モヤシは黒豆のモヤシ(くろっぺ)で、歯ごたえのある細モヤシ。
モヤシとしては高いけど、と言っても40円ぐらいだけど、これが美味しい。
シンプルな料理だけに、モヤシの火入れだけは気をつけるけど、それ以外は難しいことは何もない。
それなのにこれだけ美味しいのだから、手の込んだ高級な料理だけが美味しいという訳ではない。
そこが料理の奥深いところで、面白い。
こんなシンプルな料理でも、美味しく味わえるのだから。
今日は春を告げるアサリと、シンプルなモヤシの焼きそばが美味しかった。
ごちそう様でした。
ブログ村のランキングに参加してます⬇
にほんブログ村
-
前の記事
リニューアル中の「鞍ヶ池公園」の桜は今が見頃 2021.03.31
-
次の記事
天ぷらは食材の旨味を引き出す魔法のような料理 2021.04.05