女性と飲んで見栄を張るのも男の ”美学” なのでは

女性と飲んで見栄を張るのも男の ”美学” なのでは

 

ゴールデンウィークの夜、ある女性と一杯に行ってきた。

彼女とは仕事の関係で10年近くの付き合いになるが、彼女の異動により今は間接的な繋がりしかない。

 

時折メールでやり取りする程度の線の細い関係だけど、飲むことは続いていた。

それがコロナのために飲む機会が激減し、年に一回ぐらいしか飲まなくなってしまった。

 

今回も1月に飲む予定だったのがコロナのため延び延びになり、GWになってようやく実現したもの。

行った店は豊田市駅の近くにあるレストランバー「1109」。

ここは彼女のお気に入りの店で、彼女と飲む時は大抵この店だ。

 

女性を待たせるのはマナー違反なので、待ち合わせ時間より前に店に着けば、店の前で彼女と鉢合わせ。

いつも感心することだけど、彼女は時間厳守の人。

彼女が時間に遅れるのを見たことがなく、そしてそれは仕事をきちっと進める彼女の姿でもある。

 

この店に限らずカウンター席があればカウンター席を選ぶ。

今夜ももちろんカウンター席で、特にバーとなればカウンター席が特等席なのだ。

 

座ってから気づいたことだが、バーマン(バーテンダー)がいつものバーマンと違う。

前のバーマンは若いバーマンだったけど、研究熱心でお酒の知識も博学で、語りも楽しかった。

 

そして羽生結弦くんに似ていて、羽生結弦が大好きな彼女のお気に入りのバーマンでもあったのだ。

彼女は一言も言わなかったけど、そのバーマンに会えなくて内心はガッカリだったのではと思う。

 

それはさて置き、まずは乾杯。

綺麗に注がれたカールスバーグ。

 

キメの細かい泡も美味しく、彼女からも美味しいとのこと。

居心地のいい店で美女と飲めば、美味しいビールがより美味しくなるのは事実だ。

 

ここはバーではあるけど食事のメニューも充実していて、そしてどれも本格的で美味しい。

ちょっと小寒い夜だったので、先ずはピザから。

鮮やかなヒョウ柄の焼き目が付いているのは、美味しいピザの証し。

 

マルゲリータは彼女のリクエスト。

トマトの酸味とチーズのコクが合わさって、実に美味しい。

 

バーなのにこれほど旨いピザが出るのは驚きだが、この店にはピザ窯があるのだ。

ピザ窯まで備えたバーは、他では見たことがない。

半端なピザ屋のピザよりも旨いのは、このピザ窯のためかもだが、何れにしても美味しくて上等なピザだ。

 

生ハム。

ピザの付け合せとしてバーマンに勧められたものだけど、付け合せのレベルではなく、単品としても立派な盛り。

 

この生ハムも旨く、ビールからカクテルにスイッチ。

モスコ・ミュール。

ウォッカベースのカクテルで、モスコ・ミュールの意味は「モスクワのラバ」。

 

ロシアがウクライナに戦争を仕掛けているこんな時に、ロシアの酒を飲むのに気が引けたけど、モスクワを飲んでやれとオーダー。

彼女からはお酒に罪はないヨとのこと。

言われてみればその通りで、プーチンは憎いがお酒やモスクワには罪はないからね。

 

そんな話からウクライナ戦争の話になり、なんと彼女の知り合いにウクライナの女性がいるとのことだ。

その女性は首都のキーウに住んでいるとのことで、避難もせずキーウに留まっているという。

 

その女性とはメールでやり取りしていると言うので、ウクライナ語でと聞けばまさかとのこと。

英語でやっているという。

 

英語でやり取りするのもスゴイねと言えば、パソコンの自動翻訳機能を使っているとのこと。

自動の翻訳は下手だけど大体の意味は伝わるというが、便利な世の中になったものだ。

 

キーウの女性からは今は落ち着いているけど、一時はミサイルの爆発音がとても怖かったと。

21世紀の今、大国ロシアが攻めてくるなんて想像すらしなかったけど、これが現実。

戦争と平和、国を守るというのはどういうことかなど、飲みながら深い話をしてしまった。

 

ブラッディ・メアリー。

これもウォッカベースのカクテルだ。

レモンとミントのような青物を添えるものと思っていたが、飾りのない姿はトマトジュースのようで色気が無い。

 

バーマンによって作り方見せ方が違うところだけど、このバーマンの落ち着きのない所作を見ると修行中なのかも。

前のバーマンが懐かしい。

 

彼女とは仕事や恋の話、芸術(絵)や本のことなど多岐に渡って話が広がったけど、彼女の博学ぶりにはいつものことながら驚かされる。

美女と飲めるだけでも嬉しいが、こうした深い話ができる女性と飲むのは知的にも楽しい。

 

知的な美女と飲むのは男の私も磨かれるもので、美女に負けないように内面を磨いて ”男の色気” を醸さないとと思うが、これが難題。

実力以上のことは出来ないけど、こうして外で素敵な女性と飲むことは外面にも気を使うから、例えそれが ”見栄” であっても男を進化させることになる。

 

そしてそれは家飲みでは決して味わえないことで、それが外飲みの醍醐味なのではと。

そんなこんなで味わい深い「1109」での一杯だったけど、お開きに。

次の予定が立てられないけど、またやりましょう。

 

美味しかったし楽しかった。

ごちそう様でした。

 

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