蕎麦「つちや」で味わう幻のお酒と絶妙なアテ【豊田市】
今日は蕎麦が食べたいという奥殿のリクエストに応えて、蕎麦「つちや」へ。
多分今年初めての訪問。
もっと行きたい店だけど、いつも満席御礼で行けないのだ。
今日もやはり満席。
ここまで賑わうのは席数が少ないこともあるが、蕎麦が旨いのに加えて、いい酒と素晴らしいアテがあるからだ。
そんな店なのでまるで居酒屋のように使う客が多く、回転が悪いためだ。
私もその ”回転の悪い客” の一人であるから、他人のことを言えた義理ではないが。
開店時間と同時に飛び込んだので、我々が一番客。
テーブル席は全てセッティングが済んでいる。
一席も空いて無く、みっちり満席。
我々は奥殿と二人なのでカウンター席へ。
厨房から「いまメニューを書いてますから少しお待ち下さい、」とマスターの声。
蕎麦のメニューではなく、アテのお品書き書いているのだ。
すいませ~ん、の声とともに持ってきてくれた今日のおすすめ。
書きたてホヤホヤのお品書き。
こんなお品書きをサラサラと書き上げてしまうのも大したものだ。
どれも旨そうで何を頼むか迷ってしまうが、奥殿が好きな貝の刺盛りとホタルイカの刺身を頼んだ。
それとお酒だけど、レギュラーのメニューには目もくれずに、吟醸系でフルーティーなお酒を下さいとマスターに伝えた。
これだけでマスターには十分に伝わるのだ。
先ずやって来たのは貝の刺盛り。
トリ貝と赤貝が豪快に盛られた貝の刺盛りにビックリ。
見るからに新鮮そうで、それにトリ貝が大きい。
食べればこれが甘い。
赤貝も旨くて、貝が好きな奥殿も満足気でご同慶の至り。
これに合わせてくれたお酒は奈良萬。
とてもジューシーで膨よかなお酒で、はじめに飲むにはピッタリ。
それにしてもこんなお酒がスッと出てくるのがスゴイ。
続いてやってきたのはホタルイカの刺身。
これが抜群に旨い。
大振りなホタルイカで、さっきまで生きていたのではと思うほどに新鮮。
食べればちょいとほろ苦さがあって、酒のアテには究極の味。
奥殿も感激の体。
そこへマスターが持ってきてくれたお酒が、ひっくり返るほどの逸品。
モザイクが掛けてあるのは ”このお酒があるなんて言わないでね” とマスターから言われたためだけど、酒好きの方なら見ただけでお分かりでしょう。
十三の次という幻のお酒で、ネット上なら3万円出しても買えるかどうかという、極めて入手困難なお酒。
超がつくほど上等なお酒を、しかも未開封のものを目の前で開栓して出してくれたのには、感激。
こんなお酒を出してくれたのは、この人です。
思わず両手を合わせて拝みそうになる。
こんな上等なお酒を飲んでいいのだろうか。
とは言え飲んでしまうけどね。
徳利になみなみと注いでくれるキップの良さにカンパイ!
ウ~ン、旨い、そのヒトコト。
他にごちゃごちゃと修飾しなくても、旨いのひと言でいいのだ。
幻のお酒にノックアウトされてしまったけど、まだまだ行きますよ。
次に頼んだのはマグロ。
ここのマグロは生の本マグロで、旨いのだ。
やって来た大盛りのマグロ。
赤身、中トロ、大トロに中落ちという豪華版。
今日のものは和歌山の本マグロとのことで、旨いに決まっている。
久しぶりに大トロを食べた奥殿は、感涙にむせんでいる(ちと大袈裟か)。
それにしてもこのマグロはホントに旨い。
一口にマグロと言っても味はピンキリ。
メバチやキハダなどもあるが、やはり本マグロは間違いなくピンだ。
こんな美味しいものを味わっていたら、コレどうですか、と持ってきて来てくれたのがこのお酒。
金龍というお酒で、初めての出会い。
何はともかく飲んでみましょう。
飲んでみてビックリ、これ又旨いのだ。
宮城県の一ノ蔵のお酒とのことだけど、サラッとしていて酸味もあり、小左衛門や百春に通じるものを感じる。
美味しいお酒で、ここのマスターが選ぶお酒はどれも間違いがない。
そう言えば小左衛門を教えてくれたのも、このマスターだ。
マスターの眼力には脱帽するしかない。
他にはこんなのも食べた。
牡蠣天。
時期的には今シーズン最後の牡蠣で、名残りの牡蠣といったところ。
この牡蠣は広島産のもので、今年の広島の牡蠣は不作だったけど、これはビッグサイズ。
料理屋には一般のルートとは違い、やはりいい物が入ってくるようだ。
いや~、よく飲んだ。
素晴らしいお酒と美味しいアテで、ここが蕎麦屋だということをすっかり忘れそう。
とは言えここは蕎麦が本業で、蕎麦も美味しいから〆には盛り。
大盛りを頼んで奥殿と二人でシェアする。
喉越しもよく腰もあって旨い蕎麦だし、量も多くて気取っていないところがいい。
よく飲んだしよく食べた。
それでこの会計は格安。
何と言っても、あの幻のお酒も飲んでいるのだから。
それにしてもあのお酒が1.5合で1,000円とは、俄には信じがたい値段。
好きな人なら ”瓶ごとくれ” というかもしれない。
美味しかった、身も心も満足。
ごちそう様でした、また行きます。
◆ 店舗情報 (情報は確認して下さい)
店名 : 手打蕎麦 「つちや」
住所 : 豊田市元城町2-8-1
電話 : 0565-31-4455
営業 : 11:00~14:00 / 18:00~21:30 / 日曜定休
あ、あのお酒は ”無い” ことになっていますから。
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