「和み たむら」でミシュラン・シェフ松久秀樹を知る【豊田市】

「和み たむら」でミシュラン・シェフ松久秀樹を知る【豊田市】

 

外食をすることになった。

私が外で食事すると言えばそれは飲むことで、居酒屋のような店に行くことが多い。

 

だがこの日のお相手は車でお越しなので、飲めない。

なので飲めればいいという店ではなく、料理も得意な店を選ばないといけない。

 

居酒屋の料理も気が利いていて美味しいものだが、それはお酒のアテ。

食事とはちょっと趣が異なるのだ。

 

だからと言って食堂とかレストランでは飲むのには向かない。

食堂やレストランでも飲めない訳ではないが、雰囲気的に飲むイメーが薄いからだ。

 

そういう制約の中で店を選ぶとなると、これがなかなか難しい。

適当に選べば ”帯に長し襷に短し” になりかねない。

 

で、選んだのは「和み たむら」。

修行を積んだマスターの店で、作る料理はハズレがない。

ここなら食べることがメインになる彼女にも満足してもらえると思い、さっそく出向いてきた。

 

早い時間に入店したから一番客。

店は落ち着いた色調の設えで、居心地がいい。

 

この日は予約で満席とのこと。

後で分かったことだが、お客さんのほぼ全てが女性客だったのには驚いた。

 

店が女性客で埋まるのはランチなら日常茶飯事の光景だが、今は夜の時間。

しかもここは純然たる飲み屋。

今は女性だけで飲むことに抵抗が無くなったようだが、男たちは一体何をしているのだろうか。

 

それはともかく、案内された席はカウンター席。

この店にはテーブル席もあるし座敷もあるが、特等席はやはりカウンター。

目の前で繰り広げられる調理をライブで見られるし、マスターと話ができるのもカウンター席の特権だからだ。

 

目の前にはこんな本が置いてあった。

”HIDEKI” という文字が目に入ったので、亡くなった ”西城秀樹” のこと?とマスターに聞けば、料理人の「Matsuhisa Hideki」の本だという。

 

マツヒサ ヒデキと言われても全く知らないが、松久秀樹というスペインで有名なシェフだとか。

立派な本を開けば、横文字のオンパレード。

しかもスペイン語なのでさっぱり読めない、って英語でも読めないが。

 

このままでは ”絵本” になってしまうのでマスターに話を聞けば、スペインのバルセロナで和食のレストランを開いているシェフで、ミシュランを獲得したミシュラン・シェフだとのこと。

しかもその松久シェフが豊田市出身というから驚いた。

スペインで和食の店を出し、それを成功させるだけでも大変なのに、ミシュランの星まで獲得するなんてすごいシェフなのだが、そんな人が豊田市出身の人だなんて初めて知った。

 

因みにその店は「Koy Shunka」という店で、こんな立派な店。


 Koy Shunka の画像(9枚)は lade.jp からの引用

垢抜けた洒落たセンスの店で、スタイリッシュなカウンター席がメインの作り。

 

スタッフも多国籍で、しかも人数が多い。

マスターによればスタッフだけでも20人以上いるらしいが、すごい人数だ。

 

美味しい物を作る、美味しい物を味わうと言うことは世界共通のことで、人種とか肌の色の違いなんて関係ないことがよく分かる。

美味しいものを追求するのは人類共通のこと。

料理に国境なんて無いのだ。

 

お客さんは地元スペインの人が多いが、出される料理は和食。

スペイン風にアレンジされた ”和テイスト” な料理ではなく、ホンマモンの和食。

 

例えば赤魚?の煮付けとか。

スペインの人たちが和食を食べるのかとマスターに聞けば、スペインの人たちは食べることが大好きで、日本食なんて何の問題もないらしい。

しかも外食文化が発達していて、外で食べること多いのだとか。

 

スペインにこんな世界が広がっているのかと思うと、世界は広い。

いま日本で料理人を目指すというとイタリアンやフレンチのシェフとか、パティシエを目指す人ばかりで、和食を目指す人は極端に少ないとか。

 

イタリアンやフレンチも美味しい料理だが、和食も全然負けてはいない素晴らし料理。

松久シェフの店で働いているスペインの若者たちを見れば、和食の将来も洋々としていると思うのだが、お膝元の日本の現状はお寒い限り。

 

カレーやラーメン、パンばかりで、煮魚や煮物、ご飯に味噌汁などの和食に親しまないと和食が廃れてしまう気がするけどね。

 

松久シェフの店はお客さんも多国籍。

って、日本の美女だったが、私もこの店で飲んでみたいものだ。

 

それにしても素晴らしい雰囲気。

これなら日本でも十分に通じると思うが、こんな店をスペイン・バルセロナで作ってしまう松久シェフの感性が素晴らしい。

出来る人は何処の国でもやれるということだ。

 

スペインの Shunka で鮨を味わうというのも粋ではないか。

しかも上等な握りで、見るからに旨そう。

こんな握りを味わっているのだから、もしかするとスペインの人たちの方が鮨の旨さを知っているかも。

 

日本で寿司といえば回転寿司の寿司ばかりだが、回転寿司の寿司はロボットが握ったシャリの上にネタを乗せただけのもの。

言ってはナンだが、あれは本来の寿司とは別物。

 

ちゃんとした鮨屋で味わえばその違いが分かってもらえると思うが、その違いを分かってリードすべき年代の人達が、安いからと言って回転寿司へ ”喜んで” 行くのだから嘆かわしい。

料理は安ければいいというものではないのだ。

 

この店のマスターと松久秀樹シェフとの関係は聞き漏らしたが、マスターもフランスか何処かで挑戦してみたいのではと聞けば、ノーとは言わなかった。

ここのマスターも、いつの日かフランスかどこかで店を開いているかも。

画像に写っているのがマスターで、腕のいい板前といった雰囲気だが、修行僧のような雰囲気も併せ持っている。

 

こういう神秘的な雰囲気って、フランス人が好きそうだけどね。

 

松久秀樹シェフのことばかり書いていて「たむら」の料理のことを一行も書いていない。

長くなってしまったので、「たむら」の話は次回ということでお許し頂きたい。

今夜も美味しかった、と言う話は、次回アップします。

 

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