「四谷の千枚田」には日本の原風景があった【愛知県 新城市】
- 2021.09.13
- ツーリング
久しぶりにツーリングに行ってきた。
向かった先は「四谷の千枚田」。
愛知県の東、新城市にある棚田で、愛知県では一番の規模を誇る。
実りの秋を迎え、黄金色に輝く稲穂が見たくて、車の屋根を開けてかっ飛んできた。
ルートはR.301で下山へ出て、そこからR.473からR.420へとつなぐ下道ルート。
豊田市から四谷の千枚田まで60 km ほどのショートツーリングで、狭小路が少しあるけど、それ以外はツーリングに最適な快走路。
とは言え、峠越えもあるアップダウンの激しいルートなので、60km の距離の割に走り応えはある。
R.301は今年(2021年)の3月に松平トンネルが開通し、松平の街を通らなくても抜けられるようになった。
今まででも特に不便に感じたことはなかったが、クランク状に曲がっていたことを思うと、真っ直ぐに抜けられるのはやはりスムーズ。
途中どこへも立ち寄らず、パキューンと走って着いたのが四谷の千枚田。
駐車場は狭く、すぐに満車になってしまう。
ちょうど帰る人がいて我々は入れ替わりに停めることができたけど、この時期は訪れる人が多いので、先に進んだ展望台近くの臨時駐車場の方が便利かも。
駐車場から見える四谷の千枚田がこれ。
後ろに見える鞍掛山の沢筋に広がる千枚田で、400年の歴史があるとか。
私はこの四谷の千枚田しか見たことがないから、ここがどの程度の規模なのか分からないけど、この高低差のある場所に田んぼを作るのは大変な労力だ。
ちょうど稲刈りの真っ最中で、いい時に来たと思う。
一番高い所にある展望台近くで、地元の女性会の人達が五平餅を焼いているはずなので、それも楽しみにして標高差200mを登ってみることにした。
最初に目に飛び込んできたのが、この人たち。
と言ってもこれはリアルに作られた案山子で、その遊び心が楽しい。
稲穂をこれだけ間近に見るのは、何十年ぶりか。
五円玉の世界だ。
棚田という性質上、一枚一枚の田んぼは狭く、コンバインのような大型の農業機械は入らない。
そのため鎌を使った手刈りか、小さな稲刈り機を使うのが精一杯。
農作業は根気のいる重労働で、お米は農家さんの汗の結晶。
今はダイエットとして、糖質を制限することが流行っている。
中でもご飯(お米)を敵視するような雰囲気があるけど、糖質は体に必要なもの。
その糖質を摂取するのに日本人に一番なじみのあるものは、それはやはりお米。
そのお米を拒否することは、どうなんだろうかと思うけどね。
歴史的に日本人はお米で糖分を補ってきた。
そのお米を制限しても、どこかで糖分を補うことになる。
それはパンであったり肉だったりで、何かで糖分を摂らなければエネルギー不足で動けなくなる。
動けないまでも代謝不良で疲れやすくなったり、肌が荒れたりもする。
私はこの手の話に詳しくないので、詳しくはこちらをご覧いただきたいが、お米は健康的で優れた食品なのだ。
⇒ ご飯は敵じゃない
いずれにしても農家さんが丹精を込めて作ったお米は、大事にいただきたいもの。
炊きたての新米の美味しさは格別ですから。
ここでは刈り取った稲を稲架掛にし、天日で乾燥させている。
今はコンバインで刈り取った籾を、機械で乾燥させるのが普通。
どちらがどうと言うことはないけど、太陽の光で乾燥させたものは、どこそこ違うのでは。
ただし商業ベースで考えれば、手刈りして稲架掛けするのでは採算に合わない。
そういう意味でここで行われている稲刈りは、もはや ”文化遺産” 。
そしてそれは日本の原風景であって、日本人のルーツにもつながる。
初めて見る風景なのにどこか懐かしを感じさせるのは、日本人のDNAがそうさせているのかも。
不思議なことだけどね。
標高差 200m の急勾配を汗をかきかき上がってきたけど、楽しみにしていた五平餅はなかった。
近くにいたおじいさんに、前はここで五平餅を焼いていたけどと聞けば、緊急事態宣言のため売店が開けられないということだった。
残念だけど仕方ない。
黄金色に輝く稲穂に包まれて、下ります。
これで今年の四谷の千枚田は見納め。
お腹も空いたし喉も渇いたので、つい最近できた道の駅へ。
車で10分ほどで着いたのは、道の駅「したら」。
最近オープンしたという割には特徴のない道の駅で、あまり語ることはないけど、この話の続きは次回ということで。
思いつきで訪ねた四谷の千枚田。
農村風景に触れるだけで、これほどリフレッシュできるとは思ってもいなかった。
⇒ 四谷の千枚田(奥三河観光ナビ)
やはりこれが日本の原風景ということなのか、心身ともに癒されました。
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