今までで一番上等な折詰弁当で一杯
- 2023.02.06
- 家飲み/家食べ
親戚で法事があった。
その親戚は農村地帯にあって、古い習慣が色濃く残っている地域。
今は宅地化が進んで新しい家も建っているけど、昔から続いているその家で行われる法事は、親類縁者はもちろんのこと、隣り近所の人も集まる大掛かりなもの。
最近リノベーションしたその家は、以前からそれ用の作りになっていて、大勢の人が集まれるようになっている。
正確なところは分からないけど、写っている部分だけでも20畳はありそう。
それに加えて、写っていない手前右側にも部屋が続いている。
さらにその奥には最新式のキッチンまであって、合わせて30畳以上あるのでは。
フローリングの床は全面床暖房という、お金のかかった仕様。
イマドキの感覚だと法事はそれ用のホールで行うのが当たり前だけど、昔からのしきたりで、家で行なうための作りなのだ。
襖の奥は仏間。
そこだけでも四畳半ほどのスペースがあり、そして立派な仏壇が鎮座している。
この仏壇だけでも高級車の一台ぐらい買えるのでは。
田舎のこういう家を維持するのは、費用的にも大変なこと。
しかもそれを代々続けているのだけど、私の家ではとても無理な世界だ。
法事も済み、通常ならこの場で直会の食事とお酒が振る舞われるのだが、新型コロナのため折詰が配られて散会。
その折り詰めの内容がすごかった。
家に帰り着き、折り詰めで遅い昼ごはんというか早い晩ご飯にしたのだけど、蓋を開けてビックリ。
刺身に揚げ物、煮物に焼き物、酢の物に香の物と言うフルラインナップ。
しかもそれぞれが立派な盛りで、今までで一番豪華な折り詰め弁当なのでは。
個別に盛って出されれば、立派な宴会料理になる。
量もたっぷりで、一度の食事で全てを食べきる自信がない。
おまけに前の日に大袋入りの生ワカメを買っていて、それも食べないといけない。
これがその生ワカメで、地元愛知の師崎産。
生わかめは足が速いので、早く食べ切ってしまわないと駄目になってしまう。
それで今日はワカメ鍋にしようと思っていたのだけど、立派な折詰もあるので困ったことに。
仕方ないので両方出して食べれるだけ食べ、残ったものは翌日に回すことにした。
用意したのがこのセット。
見ただけで食べ切れないことを再認識。
残すことを前提に食事を始めるのは珍しいことだけど、先ずはカンパイ。
それでもグイッといけばやっぱり旨い。
折り詰めは残すことを前提に食べているので、足の速そうなものから別皿に盛り替えながら食べていく。
一番足の速そうな刺身からいってみた。
イカにマグロ、それに白身の三点盛り。
白身は多分カンパチだと思うけど、どれも美味しかった。
刺し身が旨い折り詰めなんて、記憶に無い。
折り詰め弁当も美味しいけど、生わかめも食べないといけない。
頑張って食べることに。
鮮度が良いためか、生ワカメのしゃぶしゃぶも美味しい。
ビールはお腹が膨れてしまうから、早々に冷酒にチェンジしている。
飲んでいるのは三重・鈴鹿の「作」で、美味しいお酒だ。
生ワカメのしゃぶしゃぶに、何でもある折り詰めの品々と、ツマミがありすぎて忙しい。
煮物も美味しかった。
カブのような形の白いものは、実は大根。
大根を円錐形にカットし、中をくりぬいて卯の花(おから)の煮物を詰めて煮物にしたという、非常に凝った一品。
折り詰めではなく、作りたての熱々を洒落た器に盛って出されれば、上等な ”逸品” になる。
こんな上等なものが折り詰めに入っているなんて、スゴイ。
レンジで温めて出せば、折り詰めの料理とは思えない、まるで板さんがいま作ったような雰囲気になり、美味しかった。
こうして食べ進めていったけど、とても全部は食べ切れず。
残りは明日の夜のアテに回すことにして、ごちそう様でした。
ところでこの折り詰め、いったい幾らぐらいするのだろう。
親戚の法事に参列して、そんなことを思う私もセコいな。
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