八代亜紀の曲は、酒場で飲みながら聴くのが合う

八代亜紀の曲は、酒場で飲みながら聴くのが合う

 

代亜紀が亡くなった。

普段、演歌をあまり聞かない私だけど、それでも「舟唄」とか「雨の慕情」などはよく聞いたし、カラオケで歌うこともあった。

 

最近はジャズも歌っていて、これも聞かせてくれる。

しっとりとしたジャズで、雰囲気はある。

クラブ歌手から這い上がってきたので、ジャズも歌いこなせるのかと。

 

彼女の歌を聞いていると、詞に込められた情景を思い描いて歌っている気がする。

いま改めて彼女の歌う「舟歌」を聞いてみると、歌詞から ”絵” が浮かび上がるように聞こえるのだ。

それに加えて路地の片隅の、小さな酒場で飲んでいる気がしてくるから不思議。

 

路地に佇む酒場のカウンターに座り、ママを相手に人生を語りながらしみじみと飲んでいる雰囲気。

今はもうないけど、お付き合いは続いているママがやっていた居酒屋は、そんな雰囲気のある店だった。

 


 

居酒屋のママは苦労人で、心の痛みとか人生の辛さが分かる優しい心の持ち主。

そんなママがやっていた店はよく繁盛し、客筋も大きな会社の社長さんから訳ありの人まで多様な人たちが集まり、様々な人生模様を見せてくれた。

 

ママは裕福な家で育ったのだが、彼女が中学生の頃に両親が離婚。

彼女は実の母親と暮らしたかったけど、それが敵わず、生木を裂くように生き別れに。

経済的な理由で父親に引き取られたのだが、若い継母ままははが来てから家族の折り合いが悪くなり、複雑な家庭になったとか。

 

その後、父親の経営していた会社が行き詰まり倒産。

経済的にかなり苦しい状態になり、そこで彼女は家を出て、働いて自活する道を選んだのだ。

 

若い女性が一人で生活するのはそれだけでも大変なことだけど、その後、紆余曲折を経て居酒屋を開くことに。

その間には彼女自身も離婚を経験し、女手一つで娘を大学まで卒業させたのだから、彼女は本当に頑張ったし苦労もしたと思う。

 

そんな苦労人のママが始めた店は、演歌が似合っていた。

ママが歌う「舟歌」なんて、心に沁みたものだ。

 

八代亜紀の歌には人生の悲哀を感じさせる味があるし、切なさも感じる。

そんな歌手が亡くなってしまい、残念。

 

ご冥福を祈るばかりだ。

 


 

の日は、八代亜紀の歌を流しながらの晩ご飯にしてみた。

アテは揚げ物をメインにしたセット。

 

揚げ物はマグロと玉ねぎの串カツとコロッケだ。

それにキャベツのコールスローと、ニンジンのフラッペが添えられている。

 

大根とカニカマのドレッシング和えもある。

これは私の好きなひと品で、生の大根のシャキシャキとした歯ごたえに、玉ねぎドレッシングがよく合い美味しい。

 

これは三つ葉のおひたしと数の子わさび。

ちょっとしたアテだけど、飲むにはこういうちょっとしたものが嬉しいのだ。

 

早速ビール。

八代亜紀の歌にはお酒が似合うが、初めの一杯はビールということで。

 

その後お酒にしたけど、やはり八代亜紀の歌にはお酒が合う。

ただしBGMとして流す感じではなく、じっくりと聞き入ってしまうので無口になる。

 

そして食もはかどらない。

曲をじっくりと聴いてしまうので、箸が止まってしまうのだ。

 

彼女の曲は “聴く” ものということを、改めて認識させられる。

路地裏の居酒屋で、ママを相手に飲みながら聞くのが一番似合うものかと。

それも黄昏時に飲むのがいいかな。

 

今日は八代亜紀を聴きながらの一杯で、ごちそう様でした。

”しみじみと” 美味しかった。

 

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