プロが作る次元の違う旨さの豆腐料理「豆水楼」【京都・木屋町】
- 2017.07.26
- その他の地域
嵯峨野トロッコ列車から嵐山の天龍寺と、猛暑の京都で遊んで少々へばり気味。
予定では苔庭のキレイな祇王寺まで足を伸ばすつもりが、暑さで体の方が伸びてしまった。
祇王寺はまたの機会にするとして、ちょっと早いけど昼ごはんにすることにした。
昼ごはんは京都らしいところでという奥殿のリクエストで、木屋町辺に向かい、適当に探して入ったのが「豆水楼」(トウスイロウ)という豆腐料理屋。
店は木屋町通から奥まった所にあり、通りからは見えない。
もちろん初めての店だ。
店内はカウンター席に小上がりという意外とコンパクトな設え。
後から分かったことだけど、二階に座敷があるとのことだった。
こちらは小上がり。
ゆかた美女が三人。
おそらくレンタル衣装の観光客だと思うけど、いかにも京都らしい。
昼メニューはこちら。
ランチが2,500円~3,500円(税・サ別)というと、豊田ではかなり高い部類だけど、京都だと安く思えてくるのが不思議。
やはり観光地ということか。
昼メニューだけではなく、通常のメニューも出来るとのこと。
豆腐料理なら値打ちだろうと思っていたけど、けっこう高級だ。
入ろうとした他の店なら、ランチと言えどもやはり万の単位の世界か。
こういう世界を知っておくこともいいことだが、やはり敷居は高い。
デートで使うのならという感じかな。
我々は一番お値打ちな ”町家膳” (2,500円)にした。
前菜はナントカ豆富。
丁寧に説明されたけど、何の豆富だったか忘れてしまった。
ただしとても美味しかったことだけは確かだ。
それと箸がとても繊細で、使い心地が頗るいいのに驚かされる。
加えてお客をもてなす女性の気遣いが素晴らしく、一番安い料理を頼んだからと言って、おもてなしの態度に差はない。
こういったところが老舗の老舗たる所以なのだろう。
湯葉のナントカ。
トロッとした湯葉で、大豆の甘さがよく分かる。
奥殿からもとても美味しいとのことで、ご同慶の至り。
冷やし豆腐。
キンと冷やされた豆富で、これが美味しい。
いつも食べているスーパーの豆富とは別次元の味と食感で、甘く感じるのだ。
それと驚くことにこの豆富はお代わり自由とのこと。
美味しい、美味しいと食べていたら、中居さんからお代わりを進められたので、喜んでお代りしたのは言うまでもないこと。
豆富はこの穴開きのシャベルを使って取り分ける。
豆富自体が確りとしているので箸でも取り分けられるが、やはりシャベルのほうが掬い易い。
それと添えられている椎茸がとても旨い。
老舗の料理屋の味は奥深いものがあるね。
天ぷら。
左上のものは豆富にチーズを挟み、海苔を巻いて揚げたものとか。
豆富とチーズって合うのね。
これは湯葉を使った冷製の茶碗蒸し。
普通の茶碗蒸しのようだけど、食べればとにかく味がいいのだ。
他の料理もそうだけど、出汁が効いているというか味が良くて美味しい。
そんな料理を無駄な話もせず、黙々と作っているのがこの二人の板さん。
夏の京都を代表する鱧の料理や、刺し身なども出していたから、他のものも味わってみたくなる。
尤もそうなると一杯飲みたくなるから、泊まりになるけどね。
〆は茶漬け。
どこがどうと言うことはない茶漬けだけど、これまた美味しい。
大したことではないけど、添えられた漬物の柴漬けが抜群に美味しかった。
こういった物まで吟味されているのだろうか。
豆乳を使ったシャーベット。
豆腐料理屋らしいシャーベットだ。
これで料理は終わりだけど、どれも素晴らしく美味しかった。
奥殿も満足らしく、早起きして来た甲斐があったというものだ。
そう言えば街は祇園祭の最中。
このまま帰ってしまうのが惜しいけど、今日は帰ることに。
雰囲気も味も、それに接待も素晴らしく、とても良い店だった。
今まで京都の豆腐料理なんて、ってちょっと小馬鹿にしていたけど、前言撤回。
やはりプロが作る料理は、素材が何であれ美味しいものなのだ。
ごちそう様でした。
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