ビブグルマンに輝いた「朋輩」の寿司はやはり美味【豊田市】

ビブグルマンに輝いた「朋輩」の寿司はやはり美味【豊田市】

 

久々に外食に出かけてきた。

お世話になっている方との会食なので店もそれなりに選び、選んだ店は寿司の「朋輩」(ほうばい)。

丁度ミシュランのビブグルマンに選ばれたということで、いま一番ホットな店だ。

そんな状況なので予約出来るかなと思ったが、幸いにも予約ができたので、さっそく出かけてきた。

 

早い時間帯の予約なので、一番客。

開店直後とは言え準備は万端整えられていて、抜かりは無い。

 

マスターに「ビブグルマン受賞、おめどうとございます」と言えば、笑みが溢れる。

料理人としてミシュランに認めらたことがやはり嬉しかったようで、暫しその話題に華が咲く。

 

発表会場のセントレアには、ノミネートされた700名ほどの人たちが集まったらしい。

ミシュラン公式画像

事前に「会場に呼ばれても受賞するとは限らない」と言われていたので不安もあったそうだが、それでもこんな晴れがましい所に呼ばれるのは名誉のことなので、出かけてきたとのこと。

 

結果は残念ながら星には届かなかったが、ビブグルマンには選ばれていた。

豊田市の飲食店では12の店が受賞し、その中の2店のビブグルマンのうちの一店に選ばれたのだから、大したものだ。

他にミシュランの調査員が店に来た時のことなども話してくれたが、その件は伏せておく。

 

そんな話しも一段落すれば、料理が始まる。

先ずは刺し身から。

 

トップバッターは知多・師崎産の鯛。

食べればこれが旨い。

当たり前だが、鯛の味がする。

 

スーパーの刺し身とは次元の違う旨さがあり、身はしっとりしていて水っぽさや魚臭さなどとは無縁。

やはりいいものは美味しいのだ。

 

同行して頂いた方からも、この刺し身は美味いとのことで、恐悦至極。

この店にして良かったと思える一瞬だ。

 

お次は平目。

これも頗る美味な刺し身で、ちゃんと平目の味がする。

 

ここの刺し身なら、素人の私が食べてもブラインドで魚種を言い当てらそうだ。

普通だと刺し身として盛られてしまうと見た目はもちろん、食べて魚を言い当てるの至難のこと。

それがここの刺し身は、味の違いがしっかりと感じられるのだ。

 

飲むものはもちろん日本酒。

銘柄は新潟の吉野川。

切れのある辛口のお酒で、刺し身によく合う。

 

それと酒器を含め器がいい。

これは後から出された茶碗蒸しの器だが、これも織部焼。

この店で使われている器は織部が多く、しかもセンスがいい。

私も織部が好きなのだが、同じ織部でも色味とか柄の違いもあったりで、気に入るものは少ない。

 

その点、朋輩で使っている織部は色もいいし形もいい。

どこで調達してくるのかと聞けば岐阜・土岐市にある工房で買っているとのこと。

 

工房と言えばいわゆる作家モノのことだが、作家モノは総じて値が高い。

マスターによれば、親しくなればそれ程でもないと言うが、素人とプロの料理人では買う量も金額も違うだろうから、同じ土俵では語れない話しだ。

 

アジのたたき。

ザクッと切られたたたきで、これまた鯵の味がしっかり感じられる。

 

アテが美味しいからお酒も進んでしまう。

初夏らしい器に入れられて運ばれてきたが、銘柄は忘れてしまった。

 

厚めにスライスされているのは、ガリ(生姜)。

こんな形に切られたガリはこの店でしか見たことがないが、このガリも美味しくて、これだけでもアテになる。

 

下駄の上に盛られていたツマを巻き物にしてくれた。

こうなるとツマも立派なひと品に変身する。

 

鯛のカマの煮付け。

大振りな鯛のカマで、しかも身もたっぷり。

甘じょっぱく炊かれた味も上等で、それに身がプリプリとしているのは元の鯛が良いものだからだろう。

 

マスターからコレをどうぞ、と出されたのがこのお酒。

ガラス製の座布団に乗った酒器に注がれているのは蓬莱泉の「空」で、しかも10年物とか。

 

朋輩がビブグルマンを受賞したことで、ある方がお祝いとして届けてくれたものだとか。

その ”おすそ分け” と言うことで頂いてしまったのだが、トロッとした円やかな飲み味は、さすが10年物。

日本酒にもこんな ”ビンテージ物” の世界があるとは知らなかった。

 

普通の「空」もなかなか手に入れにくいお酒なのだが、その10年物なのだからレア物に違いない。

ご相伴にあずかり、ありがとうございました。

 

そうこうしていれば他のお客さんも次々に来店して、結構な賑わいに。

お客さんは例外なく予約の客ばかりで、ミシュランのアナウンス効果が効いているかも。

 

ここで出されたのは茶碗蒸し。

きしめん入りの茶碗蒸しだったと思うけど、記憶が曖昧。

お餅だったかもだが、これが出されればここからは寿司ということだ。

 

マスターの見事な包丁さばき。

見ているだけでも絵になる。

食材が料理人の手で料理になっていく過程を ”生” で見られるのは楽しいことで、このライブ感はカウンター席でしか味わえない。

 

いよいよ寿司が始まった。

寿司を握っているマスターも嬉しそう。

寿司職人だから当たり前かもしれないが、寿司を握っている姿が一番似合うのだ。

 

出されたのはトロ。

上品な味のトロで、クドさとかしつこさなどなどは全く無い。

油が乗っていればいいトロだということではない。

食べれば分かる旨さで、さすがビブグルマンに輝いただけのことはある。

 

烏賊。

塩が振られていて、このままでどうぞとのこと。

烏賊の甘みが塩で増幅されていて、頗る美味。

 

たまらずお酒の追加。

初夏限定の「はつなつの風」という純米大吟醸酒。

さっきの「空」と同じ蔵元「関谷酒造-蓬莱泉」のお酒で、爽やかな吟醸酒だ。

 

何かの昆布締め。

きちっと仕事がされている握りだけど、何の握りだったか忘れてしまった。

 

穴子。

フワトロの穴子で、溶けてしまいそうな握りだった。

 

他にも何か出された気もするが、話し込んでいて忘れてしまった。

それに会食なので写真ばかり撮っているのも失礼なので、撮り忘れがあるかもだが、この画像を見るとウニや鉄火も出されたようだ。

そうそう画像を見て思い出したが、赤貝の刺し身もあって、これも美味かった。

 

以上で朋輩での会食も終了だが、このコースが4,800円というのは俄に信じられない大バーゲンプライス。

回転寿司も安いのだろうが、内容からすればこの朋輩の寿司の方が遥かに値打ちに感じる。

 

折角ビブグルマンを取った寿司屋が豊田市にあるのだから、たまには上等な寿司を味わうのもいいのでは。

期待を裏切らない美味しい寿司が味わえますから。

 

すし朋輩

 

久しぶりの外食、久しぶりの朋輩の寿司。

美味しかった、またお願いします。

 

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