美女にはミシュラン・ビブグルマンの「すし朋輩」が似合う【豊田市】

美女にはミシュラン・ビブグルマンの「すし朋輩」が似合う【豊田市】

 

今夜は女性と食事。

しかもチャーミングな人で、それに名古屋からわざわざ来てくれるとあれば、赤提灯の店では心苦しい。

 

で、選んだ店は鮨屋の「朋輩」(ほうばい)。

ミシュランのビブグルマンに選ばれた上等な店で、ここなら彼女にお似合いかと思って選んだ次第。

 

早い時間で予約してあったので、一番客。

明り取りの窓からカウンターに日が差し込んでいるのは、今が日が一番長い時期だからで、流石にその席への案内は避けているようだ。

 

この時期は、早い時間に飲みだすと明るい内に帰ることになりかねない。

それは健康的ではあっても雰囲気はイマイチで、盛り上がりに欠ける。

やはり飲むには空がグラデーションに染まる頃からが一番で、特に今夜のように美女と一緒の時はそんなシチュエーションが似合うが、そこまで望むのは贅沢か。

 

それはともかく、店は準備万端整っている。

余計なデコレーションもなく、スッキリとしたカウンターがいい感じ。

 

こういう清潔感もミシュランに選ばれる要素なのかもしれない。

と言うか、旨い店は設えもスッキリとしていて ”爽やかさ” がある。

意味不明なデコレーションがされていたり、ゴチャゴチャとした店は味もそれなりの気がする。

 

こういうことが現れるのは個人店特有のことで、それは店主の持ち味で ”個性” と言えるのかも。

その個性がその店の雰囲気になり、味のレベルにも繋がり、最終的に店の ”形” になる。

これが大手のチェーン店ではそういう ”個性” などということは全く無く、むしろあってはならない。

 

同じチェーン店であれば、日本全国どこの店でも同じ味になるようにするのだが、それぞれの店で調理するとコックの技量によって味にバラツキが出る。

それを防ぐために店では調理せず、セントラルキッチンで集中調理し各店舗に配膳するのだが、これって学校の給食と同じではないか。

 

そこには料理人と客との関係は全く無く、誰が作ったかなど問題外。

あるのは値段と量、見栄えの良し悪しなどが優先で、味は不味くなければいい程度。

ファミレスがその典型で、どこへ行っても大ハズレはないという安心感はあるが、格別に旨い料理が味わえることもない。

 

学生とか若いファミリーなどにはいいが、ある程度の歳を重ねたら、やはり上等な店の一つや二つは知っておくべきかと。

美女を誘ってファミレスや回転寿司では、ガッカリされること請け合いですから。

 

スイマセン、余計な話でした。

 

お久しぶり、ということで乾杯。

彼女は車なのでお茶。

私は地元「浦野酒造」のナントカで、サラッとした純米吟醸酒で美味しいお酒だった。

 

突き出しではないが、ワカメとミョウガが盛られた。

マスターにワカメだけを食べても良いかと聞けば、遠慮なくどうぞとのこと。

 

ワカメにワサビを乗せて食べればこれが旨く、お酒にピッタリのひと品になる。

ワカメそのものも美味しいのだが、ワサビも甘くて美味しい。

やはりちゃんとした店は、細かいところも抜かりがない。

 

一品目は鯛の刺身。

知多・師崎の鯛で、鮮度もさることながら熟成された魚の旨さを感じる。

 

この味をどう現していいのか、言葉が不足して上手く表現できない。

スーパーの刺し身とは次元の違う旨さがあるのは確かなのだが。

 

お次はインドマグロ(南まぐろ)と赤貝。

旨味のあるマグロだ。

三河地方はどうした訳か赤みの強いインドマグロよりも、カジキマグロのような白っぽい身のマグロが多い気がするが、インドマグロの方が旨味が強くて美味しいと思う。

赤貝も旨いのはモチロンのことで、シコっとした身が旨い。

 

これはホタテの磯辺焼き。

磯辺焼きと言うだけあってお餅のようにモチッとした食感で、ホタテとは思えない食感。

炙られたことにより甘みと歯ごたえが増し、より美味しくなっている。

 

今日のマスターは気合十分のように感じられるが、それは綺麗な彼女が居るからだろうか。

そんなマスターが出してきたのがノドグロの焼き物。

これが仰け反るほどに旨くて、イナバウアー。

油ノリノリではあるがクドいということは決して無く、口に含めば溶けてしまいそう。

 

もしかすると朋輩で焼き魚を食べたのは初めてかもだが、驚くほどに旨く、彼女もその旨さに驚いている。

今まで食べた塩焼きの魚の中では断トツに旨く、これ以上のものを食べた記憶がない。

それほどに旨い塩焼きで、ビックリ。

 

こんな旨い魚を出されれば、たまらずにお酒の追加だ。

記憶違いでなければ「三千盛」で、岐阜・多治見のお酒。

これも美味しいお酒で、グイグイといけてしまう。

 

ここから寿司が始まった。

一貫目はイカ。

丁寧な仕事のされたイカで、塩が振ってある。

食べればイカの甘味が塩によって引き出され、頗る旨い。

 

比べるのもナンだが、ロボットが握ったシャリに冷凍の切り身を乗せただけの寿司とは全く違う旨さがある。

寿司というのは本来こういうものであって、回転寿司の寿司は似て非なるもの。

若い人たちもたまには ”本物” の寿司を味わって欲しいと思うけどね。

 

インドマグロの中トロ。

これもしっかり仕事された握りで、サラッとしたトロの握りが美味い。

 

車海老。

この店独特の開き方で、他では見たことがない海老の握りだ。

見た目も美しいが、食べればこれも美味。

 

アジを昆布と酢で締めた握りが出てこれも抜群に旨かったが、画像を撮り忘れてしまったのが悔やまれる。

光り物が苦手な彼女の分も頂戴したが、鯵の油と酢の締め加減が見事に調和して、絶品だった。

 

寿司はまだ続いて、ハマグリの握り。

新鮮そのものの蛤に、甘じょっぱいツメで仕上げられた握り。

蛤の握りなんて今までに食べたことが無いと思うが、美味しかった。

 

味噌汁が出されたのでこれで締めかと思えば、もうひと品いきますとのこと。

締めで出されたのは穴子握り。

どちらも軽く炙られた穴子で、塩とタレで仕上げてある。

 

と言っても単純に塩を振りました、タレを塗りましたではなく、非常に手の込んだ仕事をしていた。

カウンターに座っているからその仕事ぶりが目の前で繰り広げられていて、それはライブショー。

シャリとネタが合わさって寿司になっていくのだが、仕事が繊細で丁寧。

 

炙った穴子に塩の他に何かを擦り下ろして(柚子?)かけていたし、他にも何かをかけていたから単純ではないのだ。

そんな穴子の握りを食べれば、これがフワトロで、口の中での ”ほぐれ感” が半端ない。

寿司だから握ってあるのだが、口に入れた瞬間に崩れる感じのフワフワの握りは、まさに職人技。

 

素晴らしい!

伊達や酔狂でミシュランに選ばれたのではないのだ。

 

久しぶりに会った彼女も喜んでくれたようで、何より。

美女をお誘いするにはピッタリの鮨屋だ。

 

すし朋輩(食べログ)

 

女性を誘っておいて金額のことを書くのは気が引けるけど、このコースが4,800円って信じられますか?

大バーゲンプライスなのは間違いないけど、彼女の上品さでオマケがあったかも。

 

綺麗な女性と旨い鮨を味わうのは、男として無上の喜びで楽しかった。

ごちそう様でした、またお願いします。

 

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