気楽な店だけど料理の美味しい大衆割烹「いそがい」【豊田市】

気楽な店だけど料理の美味しい大衆割烹「いそがい」【豊田市】

 

新型コロナで揺れる飲食業界の ”視察” という名目の飲み会。

二軒目は、この飲み会の言い出しっぺのママの希望で「味仙-豊田店」に行ったのだが、生憎の定休日でやっていない。

 

急遽予定を変更して向かったのが、大衆割烹を謳う「いそがい」という店。

店は新豊田駅の西にあって便利な所だが、駅裏というイメージで、この方面にはほとんど飲みに行かない。

ママが教えてくれなければ、行かなかった店だ。

 

割烹料理屋とは言え、見た目の敷居は低い。

入り口だけ見れば ”黄昏れ感” も漂う。

 

どんな店かと店に入れば、そこには居酒屋の景色が広がっている。

入り口から見て左側に6席ほどのカウンター席があり、正面には座敷があるが、座敷は照明も消されてカウンターだけの営業。

この夜はお客さんが少ないということか。

 

我々も当然のようにカウンター席。

先客は一人飲みのお客さんと二人連れのお客さんの三人で、すべて常連客のようだ。

 

先ずはお酒。

いいお酒が揃っている。

ママ推薦の「出羽桜」でいってみた。

 

一合で770円と、一軒目の「吟醸マグロ」のお酒と比べて半値以下で、これぐらいが常識的な値。

やはり一軒目の酒の値段は高過ぎだ。

 

再び乾杯。

飲めばこれが美味しいお酒で、ママが選んだだけのことはある。

この店は冷酒用の酒器で出してくれて嬉しいが、ちゃんとした酒器で出す店は意外に少ない。

 

よくあるのが枡にコップを入れ、溢れるようにお酒を注ぐスタイル。

「もっきり」または「盛り切り」という注ぎ方なのだが、溢れるようにお酒が注がれているため、初めの一口、二口は、口をコップに迎えにいって飲む形になる。

犬喰いならぬ ”犬飲み” で、下品そのもの。

 

それに枡に入っているとは言え、基本はコップ酒なので煽るように飲むことになる。

いつからこんな飲み方が流行り出したのか知らないが、見苦しい飲み方。

 

しかも溢れたお酒でコップはベタベタになり、それを持つ手もベタベタになる。

コップからは滴も垂れるからテーブルも汚れて、キレイに飲めない。

 

飲めればどんな形でも良いのではなく、お酒は上品に飲みたいもの。

お酒でお金を稼いでいる飲食店なら、ちゃんとした酒器ぐらいは用意して欲しいのだ。

 

すいません、余計なことを書きました。

 

突き出しは、厚焼き玉子やチーズなどの三点盛り。

この突き出しが美味しく、この店の味の良さと腕の確かさが垣間見える。

 

卵焼きは寿司屋の「玉」と同じで、甘めに仕上げられていてとても美味しい。

寿司屋でもこれだけの旨い卵焼きを出す店は少ない。

 

今は寿司屋と言えども店で卵を焼かず、業務用の卵焼きを出す店が多いが、この店はちゃんと焼いているのが素晴らしい。

伊達に「割烹」を謳っている訳ではないのだ。

 

アテには味噌串カツ(600円)を頼んだが、メニューを見て急に食べたくなったもの。

素早く出された串カツがこれ。

ビジュアルからして美味しそうだが、食べればこれが抜群に旨い。

器もいい雰囲気で、串カツを盛るには勿体ないほどだが、これが割烹料理屋の矜持なのだろう。

 

串に通された肉はハンバーグのように練ったもので、意表を突かれる。

だけどこれが旨い。

かけられた味噌ソースも甘めの味で、味噌辛さは微塵もない。

 

添えられた辛子を付ければ、大人の味に変身。

お持ち帰りしたくなるぐらいの、旨い串カツだった。

 

お次は牛タンのつくね串(600円)。

牛タンのつくねは初めてだ。

 

食べれば確かに牛タンで、ミッチリとした作りのつくね。

これも旨い。

これらのアテに思わずビールを頼んでしまったが、当然の成り行きだ。

 

お次はママオーダーの、山芋の磯辺揚げ(580円)。

山芋を擦り下ろして団子にするだけでも面倒なのに、それに大葉と海苔を巻いて揚げるという、手の込んだひと品。

 

塩をパラリと振りかけて頬張れば、お餅のような粘りと味が楽しめる。

これにはお酒が合うからと「越後の長者」を合わせたはずだが、記憶が曖昧。

 

この後ごぼうの唐揚げを頼んだけど、オーダーが通っていなくて、すぐに出るホタルイカの酢味噌和えに変更。

オーダーが通っていなかったのは、フロアの女の子が忘れてしまったため。

 

女の子は恐縮していたけど、大して気にする事でもない。

私なんか、何を頼んだのか忘れてしまうこともあるのだから。

 

サッと出されたホタルイカの酢味噌和えがこれ。

キレイなお皿にもられたピカピカのホタルイカで、サイズも大きくて立派。

これも美味しいアテでお酒がますます進んでしまったが、ここまでで〆にした。

 

大衆割烹を謳うだけのことはあって、美味しい料理が気楽に味わえる。

ただしカウンターの目の前の “一等地” にテレビが置いてあったが、これも ”大衆割烹” 故のことか。

 

大衆割烹「いそがい」(食べログ)

 

帰り道にはこんな店もあって、〆に何か食べて帰ろうかとママに言ったけど、食べ過ぎは良くないと ”ママ・ストップ” がかかってしまった。

飲んでツマミも食べているからそこそこには腹が膨れているが、飲むと〆に何か食べたくなるのが、酒飲みの性なのだ。

 

ここは天ぷらの店のようだが、天ぷら屋のイメージはない。

ちょっと気になるから機会があれば行ってみようか、と言うことでお開きにした。

 

たまたま寄った大衆割烹の店だったが、美味しくていい店だった。

ごちそう様でした。

 

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