思い出せない時は考えるのを止めると思い出すかも

思い出せない時は考えるのを止めると思い出すかも

 

知り合いに出会ったとき、その人の名前が出てこないと話がし辛いもの。

この日、市の施設で出会った同級生がまさにそんな状況で、受付カンターの向こうから「〇〇くん(私のこと)お久しぶり」と言われたけど、相手の名前が出てこない。

 

そのまま話し始めたけど、「誰だったけ?」という思いが頭の中を駆け巡って、会話が前に進まない。

仕方ないので「名前をド忘れしてしまって、」と恐縮して聞けば、「〇〇です」と教えてくれたのだが、その名前を聞いてもピンとこない。

 

オカシイと思ったけど、聞いた名前と顔が一致せず、モヤモヤ感が最後まで抜けなかった。

モヤモヤした思いを抱えたまま用件を済ませ、駐車場に停めてある車に乗り込んだ瞬間、その謎が解けた。

 

彼女が教えてくれた名前は、今の名前だったのではと。

私が知っている彼女の名前は旧姓。

私には彼女が結婚する前の記憶しかないから、それで今の名前を言われても分からなかったのだ。

 

ようやく合点がいってモヤモヤ感が消えたが、今度は新しい疑問が。

彼女の旧姓が思い出せなくて、頭をフル回転させても出てこない。

 

頑張って思い出そうとしても全然思い浮かばない。

どうしても思い出せず、それが新たなモヤモヤを生むことになってしまったのだ。

 

自分の記憶力の減退を認めざるを得ないが、新たなミステリーが生まれた。

結局、私は誰と話をしていたのだろう。


 

そんな一件があった日の朝ご飯は、白いご飯が無性に食べたかった。

と言うのも、前の日の晩ご飯にご飯が無かったのだ。

 

一杯が済み、ご飯にしようとしたらご飯が無かったのは、奥殿痛恨のミス。

冷凍してあると思ったのは奥殿の勘違いで、実はご飯が無かったのだ。

 

恐縮した奥殿が今からご飯を炊くと言う。

だがご飯を炊くとなれば一時間近くかかるから、この日の晩ご飯は抜きにした。

 

ビールのアテでそこそこ食べているから、ご飯は抜きでも構わない。

味噌汁におかずで済ませたけど、ご飯が無いとなると余計に食べたくなるのが人の妙な心理。

その反動で翌朝の朝ご飯に、ご飯が無性に食べたかったのだ。

 

で、翌朝用意された朝ご飯がこのセット。

白いご飯を中心にして鯖の塩焼き、タケノコの炊いたん、それに味噌汁という典型的な和定食。

 

サバの塩焼きはノルウェー産の北海サバ。

これが油ノリノリの美味しいサバで、家で鯖といえば北海サバが定番になっている。

 

味噌汁は白のこうじ味噌で、この三河地方で一般的な赤味噌(八丁味噌)ではない。

家の味噌汁と言えば以前は赤味噌一辺倒で、純粋な三河育ちの奥殿にとっては、赤味噌以外の選択肢は考えられなかったのだ。

 

確かに赤味噌には赤味噌の美味しさがあり、アサリの味噌汁なんてとても旨いと思う。

ただ私には塩味がキツイと言うか濃い感じがして、どこか違和感があった。

 

そこで試しに私が富山の麹味噌(日本海味噌?)で味噌汁を作ってみれば、これが奥殿に大受け。

赤味噌の濃い目の味とはと違う、出汁の効いた甘目の味に衝撃を受けたようで、以来、私以上に白の麹味噌のファンになっている。

 

この日の味噌汁も白味噌の麹味噌で、具には豆腐にワカメ、ナメコというお手本のようなものが使われている。

このおかずと味噌汁には、白いご飯が合い過ぎるほど合う。

これ以上の組み合わせは無く、最強の組み合わせではと思うほどに美味しいのだ。

 

決して高価な食材を使った朝ご飯ではないけど、美味しさは食材の値段で決まるものではない。

ごく普通の、当たり前の食事でも素晴らしく美味しいのだ。

 

今日は当たり前の朝ご飯だったけど、美味しかった。

ごちそう様でした。

 

ところで彼女の名前が未だに思い出せない。

なんていう名前だったのか、ノドに引っかかった骨が取れない感じ。

考えるの止めるとフッと思い出すかもね。

 

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